サンシャイン3
PROGRAM 4 全文和訳
PART 1 (P.39)
何年も昔、上野動物園には3頭の素晴らしい象がいました。その象たちはそれぞれジョン、トンキー、そしてワンリーという名前でした。彼らは芸当を行うことができました。動物園を訪れた客は彼らの芸を見るのが大好きでした。
日本はその時戦争中でした。少しずつ戦況(状況)は悪化していきました。爆弾が毎日東京に落とされました。
「もし爆弾が動物園に落ちたら、危険な動物たちは逃げ出して人々を襲うだろう」と陸軍が言いました。なので、動物園はライオンやトラ、クマなどの危険な動物を処分するように命じられました。
PART 2 (P.40)
するとすぐに3頭の象が処分される時が来ました。動物園の飼育係は処分をしたくありませんでしたが、命令には従うしかありませんでした。彼らはまずジョンから始めました。
ジョンはジャガイモが大好きだったので、良いジャガイモの中に毒入りのジャガイモを混ぜてジョンにあげました。でもジョンは頭が良かったため、良いジャガイモしか食べませんでした。そこで、彼らは注射を打つことにしました。しかしジョンの肌はあまりに硬かったため、注射の針が刺さりませんでした。
結局、彼らはジョンに一切の餌を与えることをやめました。弱ったジョンは17日後に亡くなりました。
PART 3 (P.41)
今度はトンキーとワンリーの番になりました。彼らはいつも可愛らしい眼差しで人々を見ていました。彼らは思いやりのある優しい心の持ち主だったのです。
しかし、象の飼育員たちは彼らに餌を与えるのをやめなければいけませんでした。飼育員が彼等の檻の前を通った時、彼等は立ち上がり、鼻を空中にあげました。彼等は食べ物と水をもらえると思って芸を行ったのです。
動物園の人は皆涙ながらに言いました。「もし彼等がもう少し長く生きることができれば、戦争はきっと終わり、彼等もきっと救われるのに」
PART 4 (P.42)
トンキーとワンリーはもはや動くことができませんでした。彼等は床に横たわりましたが、目はまだ美しいままでした。
象の飼育員が彼等に会いに来た時には、彼等はとっても弱っているように見えました。彼はあまりに悲しくなり、二度と彼等に会うことができませんでした。
爆弾はなおも東京に降り注ぎ続けました。そして数日後、トンキーとワンリーは息を引き取りました。象たちの体を調べたところ、胃の中には何もありませんでした。一滴の水さえも。
今日、3頭の象は上野動物園の記念碑の下で、他の動物たちと一緒に安らかに眠っています。
重要単語・フレーズ
※教科書下部に単語の日本語訳が記載されているため、本章では省略いたします。