わやくの部屋

UNICORN 1 -Lesson 5

A Dive into the Ocean
海への飛び込み

Section 1

もしだれも今までに行ったことがないような場所に行く最初の人になりたいなら、出来ますよ。もし新種の動植物を発見したいなら、そこにいますよ。深海に。

私は幼いころから海に興味がありました。家族がフロリダに引っ越した時に、(海への)興味が新たに目覚めました。イルカが家のそばの海岸近くにやって来るのでした。イルカと一緒に泳ぎたくて、海の中にもっと長くいたいと願っていました。この望みは最初、シュノーケリングでかないました。その後スキューバダイビングで達成されました。

十代後半でスキューバダイビングの用具の使い方を覚えました。1時間近くも海の中にいました、クジラのように! 重さを感じないのがうれしかった。グルグル何度も回転したり、クラゲのようにただ(プカプカ)漂ったりできました。

時間切れになると、(浮上して)ボートに戻らなければいけませんでした。しかし、気持ちは海の中に残ったままでした。私は水の上で時の一部を過ごすのを習慣とする海生生物でした(→私は水の外で少しの間、過ごすだけの海に住む生物だったのです)

Section 2

1970年、最初の女性潜水チームのリーダーに選ばれました。素晴らしい経験でした。2週間、米国領バージン諸島沖の水中実験室テクタイトで暮らしました。

海面下50フィート(=15m)のテーブルに暖かく濡れないで座って、食事をしたりしゃべったりしました。お魚さんが窓の中をじっと覗きこむ中を。そして、お皿を洗った後は、スイムスーツに、足ひれ、マスクに、酸素ボンベを身につけ、それから、床にあいた丸い穴を通って海の中に泳ぎ出しました。

夜明けと夕暮れは、別々の時間帯に活動する生物同士の交代劇を見る絶好の時間でした。夜明け前に起きだしては、太陽が昇るときに、サンゴ礁の上に(漂って)いたものでした。どの魚が早起きで、どの魚が朝寝坊が好きなのか見ていました。

海の中での暮らしにはいい点がいっぱいありましたが、時という贈り物が一番大切でした。水の中で1日12時間もお魚さんたちを眺めていられたのです。

Section 3

1979年、ジムと呼ばれる特別な潜水服の情報を耳にしました。ジムは宇宙服に似ていました。何週間か準備した後、ジムの中に入り込んで、海の中に下りていきました。ジムは小さな潜水艇の前の部分につながれていました。つなぎとめていたひもは1,250フィート(381m)の深さで取り外されました。

サンゴの森に分け入って行きました。小さな潜水艇からの光がピンクのウミウチワを照らしだしました。鮮やかな赤いカニがそのウミウチワに向かって泳いで行きました。猫ほどもある大きな白いカニが光の中にノッソリと入り込んできて、それから立ち止まって、今まで見たこともない奇妙な生き物を覗き込みました――私です。

ジムでの海中散歩にはとても興奮したのですが、なぜ1,250フィートで止まらなくちゃいけないのかなぁと思いました。海は平均の深さが13,000フィート(=3,962m)以上あります。友人の技術者に海のもっと深い場所を探検できないものかと尋ねました。そうするにはもっと丈夫な潜水艇が必要だと言いました。丈夫な潜水艇を作るのに4年かかりました。

Section 4

1984年、もっと丈夫な潜水艇ディープ・ローバーが完成しました。ディープ・ローバーは前が丸っこっくって、機械式アームと空気供給装置を持っていました。3,000フィート(=914m)の深さまで潜れました。問題はどこで最初の挑戦をやればいいのかでした。サンディエゴの海岸から数マイル沖で潜ることにしました。

ディープ・ローバーの上を浮遊する何千もの小さな生物は青緑色の光をキラキラと放っていました。人間は私一人だけでしたが(孤独ではありませんでした)、ほとんど誰も知らないような生物に囲まれていました。

3,000フィートに近づいた時、海底に赤色のピカピカ光る物体を見つけました。注意深くその見慣れない生物に向かって移動しました。突然、なんだかわかりました。サイダーの缶だったのです!

私たちは海を傷つけるようなことを無意識のうちにたくさんやってきています。海がこの惑星の生命をどのようにして支えているのかを、私たちは知らなさすぎです。海について知れば知るほど、それだけ深く海を大好きになるでしょう。私たちは海の5%しか探査していません。この海の惑星の大航海時代はまだ到来してはいないのです!