わやくの部屋

POLESTAR 1 -Lesson 2

Frozen for Forty Thousand Years
4万年の間、凍ったままで
2007年、凍った赤ちゃんマンモスがロシアで見つかりました。素晴らしい状態でした。この発見は世界中の人を驚かせました。

Section 1

2007年の5月、シベリアの北西部で一人のイヌイットの男の人が狩りをしていました。名前はユーリ・フディといって、トナカイを探し回っていました。突然、ユーリは川岸で何かあるものを見ました。それは死んだ動物の体でした。最初、ユーリはその死体があまりはっきりと見えませんでした。ユーリは、ひょっとするとトナカイかもしれないと思いました。しかし、もっと近くに行くと(→近づいて行くにつれて)、死体の肌の薄い毛と、小さい2つの牙が見えたのでした。なんとそれはマンモスの赤ちゃんの死体だったのです。

多くのマンモスの遺体が、シベリアで見つかっていました。しかし今回の、この発見は特別でした。(←普通ではありませんでした。)その遺体は非常に優れた(保存)状態でした。遺体には、まつ毛さえ残っていました。フディは遺体には触りませんでした――この発見がとても特別であることがわかっていたからです。

Section 2

フディは一人の昔からの友人、キリル・セロテトにマンモスの赤ちゃんについて伝えようと決心しました(→赤ちゃんについて話すことにしました)。この友人は、南へだいたい150マイルのところにある町に住んでいました。セロテトは、地元の博物館の館長に会うために、フディを連れて行きました。館長はフディの発見の知らせに驚きました。館長は、フディとセロテトが川へ飛んで戻るためのヘリコプターを手配するのに十分なほど親切でした(→館長は、親切にも、フディとセロテトを川へ運んでくれるヘリコプターを手配してくれました)。

しかしながら、フディたちが川に到着したとき、ショックを受けました。なんと死体がなくなっていたのです。フディはその地域の人たちが時々、マンモスの体の一部を売っていることを知っていました。それは金を稼ぐにはいい方法でした。そんなわけで、フディとセロテトは、なくなった死体を探し始めました。ついに、フディたちは近くの町にある店で見つけました。

Section 3

フディは警察へ行きました。警察に助けてもらって、フディは店のオーナーから遺体を取り戻すことができました。悲しいことに、マンモスの赤ちゃんのしっぽの一部と右の耳の一部がなくなっていました。けれども、幸運なことに、研究用に遺体の残りを救う(→確保する)ことが可能だったのです。マンモスの赤ちゃんは荷造りされて、その地域の中心地であるサレハルドに送られました。サレハルドの科学者たちはとても感謝して、その遺体を「リューバ」と名付けました。リューバはフディの奥さんの名前だったのです。

その後まもなく、リューバは日本へ送られました。鈴木直樹という名前の医師がリューバのCTスキャンを撮りました。それから、2008年の6月に、リューバはサンクトペテルブルグに送られました。そこには、鈴木医師を含む大きい科学者のチームが(→規模の大きな科学者チームが)、リューバを研究するために集結していました。科学者たちは3日間マンモスの研究に取り組みました。

Section 4

科学者たちはリューバについて大いにわかってきました(→いろんなことを理解するようになりました)。リューバは体長130cm、体高90cm、体重50kgでした。リューバは、おそらく泥だらけの川(←濁った川)に落ちた後に、死んだと思われます。死んだとき、リューバはたった生後1か月だったのです。死んだ後、遺体は次の4万年の間、凍った地面(→凍土)の中にいたのです。リューバが死ぬ前に飲んだ母乳でさえ、リューバの胃の中に残っていました。

リューバの知らせは世界中に伝わり、人々は興奮しました。すぐにクローンのマンモスを生きた状態で見られるだろうと思う人もいました。ところが、科学者たちは今すぐにはそのようにはできないというのです。それにしても、私たちが映画『ジュラシックパーク』でクローンの恐竜を見たのと同じように、未来のいつか(→いつの日にか)、公園で生きているマンモスを見ることができかもしれません。