わやくの部屋

ELEMENT 1 -Lesson 1

SRakugo in English
英語で落語

Laughter is the best communication:笑いは最高のコミュニケーション

Section 1

桂かい枝さんはプロの落語家です。彼は海外の多くの国々で英語で落語を公演しています。3人の日本人の高校生と彼らのALT が、かい枝さんにインタビューしています。

かい枝さん、なぜ英語で落語をし始めたのですか?

なぜなら、私は世界中の人々と落語を共有したいからです。日本語だけで落語を公演すると、このすばらしい日本文化の一部を日本にいる人々としか共有できないからです。 なるほど。いくつの国で公演してきましたか?

そうですね、20か国を超える100以上の都市で英語落語を公演してきましたが、その数は増え続けています。100以上の都市ですか?それはすごいですね!

Section 2

それらの海外の国々で公演するときに、何か苦労したことはありますか?

はい、ありました。ニューヨークでは、ステージがなかったので私は1本脚のテーブルの上に座らなければなりませんでした。

落語では、演者はお客さんよりも高いところに座るべきなのです。シカゴでは、私が登場人物の1人として「こんにちは」と言うと、お客さんは私が自分たちに話しかけているのだと思って「こんにちは」と返してきました。その人たちは、演者が異なる登場人物を演じるために右や左を見ることを知らなかったんです。

それはとても面白いですね。外国の人々が落語のユーモアを理解することは難しいですか。

いいえ。落語は単なる短い冗談ではなくお話ですし、落語は私たちの日常生活や平凡な登場人物についての話です。たとえ違う国に住んで異なる文化を持っていても、人間の暮らしぶりはそんなに変わらないんですよ。

Section 3

日本人も英語落語を楽しめると思いますか。

はい、そう思います。日本人は、英語のリスニングテストだと思うと緊張します。しかし落語はそのようなものとは全く違います。落語はことばと表情と身振りの芸術です。わかりやすいものです。あなたたちも自然に笑えるでしょう。

それを聞けてよかったです。では、英語落語を行うことは英語力を向上させるのに役立つと思いますか。

もちろんです!外国人と話すとき、あなたの英語を彼らが理解しているか確信が持てないでしょう。でも落語では、その人が笑っていればあなたの英語を理解したということになります。自分の話を英語で理解してもらうのはとてもうれしいことです。笑いは最良のコミュニケーションであり、コミュニケーションを楽しむことは、あなたの英語力向上に役立ちます。

Section 4

外国で英語落語を行うことから何を学びましたか。

インドで英語落語をしたとき、私は牛について冗談を言いました。しかし、牛はその国では神聖な動物なので、私に怒る人がいました。この経験を通して、英語を話せるだけでは十分ではないのだと学びました。話している人々の文化を尊重することも重要なのです。

なるほど。日本の高校生に対するメッセージはありますか?

承知しました。私は度々ほかの国々で落語をしています。多くの人々が第二言語か外国語として英語を話していることに気づきます。それはつまり、英語を話すことができれば、さまざまな国の人々とコミュニケーションできるということです。あなたがたが英語を学ぶことを楽しみ、翼を広げて世界中を旅してくれることを願っています。