わやくの部屋

PROMINENCE 1 -Lesson 8

The State-of-the-Art Origami Engineering

Section 1

あなたは折り紙という言葉を聞いたとき、何が思い浮かぶだろうか。

紙の船や飛行機だろうか。

千羽鶴はどうだろうか。

あなたがたの中で折り紙と宇宙科学を結びつけて考える人は、おそらくほとんどいないだろう。

しかし、折り紙は今、その分野で国際的な注目を得ている。

それはすべて、1970年代の三浦公亮博士による発明から始まった。

ロケットの構造上の強度を研究していたとき、彼は物体を軽量かつ強くする方法を見つける必要があった。

解決策を見つけようとして、彼は昼も夜も研究した。

ついに彼は、特別な折りたたみパターンを考えついた。

それが問題を解決する手がかりを彼に与えた。

それが折りたたみと展開の過程を容易で安定したものにすることを彼は発見したのだ。

このパターンは、後に「ミウラ折り」として知られるようになった。

Section 2

三浦博士は次に、この折りたたみのパターンをSFU(宇宙実験・観測フリーフライヤ)のための太陽電池パネルに応用したが、それは宇宙での無人実験に使われるものだった。

太陽電池パネルは太陽光線から作り出すエネルギーを最大にするために、できるだけ大きい表面積を必要とした。

しかし同時に、それらはできる限り最小の大きさに収納される必要があった。

なぜだろうか。

なぜなら、それらは宇宙での使用の前と後に、SFUの中に収められていなければならないからだった。

「ミウラ折り」はこのすべてを可能にした。

もう1 つの利点は、パネルが元通りに折りたためて再利用できるということだった。

SFUは1995年にH2ロケットで打ち上げられた。実験は成功し、太陽電池パネルは折りたたまれてSFUの中に戻された。

SFUはスペースシャトル・エンデバー号によって回収されて、地球に持ち帰られた。

それは現在、東京上野の国立科学博物館に展示されている。

Section 3

あなたは「ミウラ折り」が単に科学のためだけにあるのではないことを知って驚くだろう。

それは私たちが日常生活で使うものの中にも見つけられる。

一例が地図である。

地図はたいてい直角に折りたたまれて小さいサイズになる。

しかし、それがいったん広げられると、元通りに折りたたむのは容易ではない。

ときには、それは繰り返し折りたたまれたり広げられたりした後で擦り切れ始めるので、私たちは最後にはそれを破ってしまうこともあるかもしれない。

この問題の1つの解決策が「ミウラ折り」にある。

それによって、2つの対角線上の角をただ一度引いたり押したりするだけで、簡単に地図を広げたり閉じたりすることが可能になる。

あなたはそのような「一度引き」の地図を店で買うことができる。

しかし、あなたはそれを自分で作ることもできる。

「ミウラ折り」はまた、飲料缶のデザインにも応用されている。

そのダイヤモンド形のパターンは、同じ構造上の強度を保つ一方で、多くの材料を節約するのに役立っている。

Section 4

あなたがたはまた、「ミウラ折り」のような精巧な折りたたみの仕組みを、自然の中に見つけることができる。

どこに? 例えば、芽の中の若葉に。葉は芽の中で堅く詰め込まれている。

芽が割れた後に、それらはできるだけ多くの日光を浴びるために広く開く。

私たちは一部の昆虫の羽にも似たような仕組みを見つけることができる。

それらの羽は、たいていその体と同じくらいの大きさか、ときにはもっと大きいこともある。

それらが飛ぶときには、折りたたまれた組織を外側のさやばねから出して広げる。

自然は折りたたみの技術を知っているのだ。

しかし、もし三浦博士が「ミウラ折り」を発明していなかったら、これらのような自然の驚異は気づかれないままだったかもしれない。

折り紙が、一方ではそのような驚異と、他方では宇宙科学と結びつけられることは、驚きではないか。

もしあなたが「ミウラ折り」を習得したいのなら、段階を追った説明書がウェブサイトで入手できる。

最初はいくらかの練習を必要とするかもしれない。

しかし、一度それを正しく理解すれば、あなたは最新の折り紙工学に感銘を受けることだろう。