ELEMENT 2 -Lesson 5
Space Debris
Section 1
晴れた夜に、あなたたちは空に星を見ることができます。
たとえ見えないとしても、あなたは太陽系で最大のごみ捨て場にも目を向けています。
最も高い雲よりも高いが、月よりはずっと近くに位置し、そのごみ捨て場は、頭上2万マイルに広がっています。
そこには何千万個ものごみがあります。
通過中の彗星から出た岩やちりもあるが、ほとんどは人工の物で、「軌道上デブリ(宇宙ごみ)」と呼ばれています。
Section 2
ごみのほとんどは、機能しなくなった後、ばらばらになった巨大な衛星やロケットから出たものです。
すべての宇宙廃棄物を合わせると、地球上で約1100万ポンド、つまり車3000台分以上の重さになるでしょう。
最も大きなものは、ほぼ自家用車くらいの大きさのロケットの一部です。
最も小さなものは、あなたの指の爪よりも小さいです。
ほとんどのかけらは、地球上で音が伝わる速さの20倍以上の速度で宇宙空間を飛行しています。
地球の周回軌道上の小さな石は、時速500マイルで進むボーリングのボール、つまり、時速 30マイルで進む自動車と同じくらいのエネルギーを持っています。
Section 3
そうしたごみ捨て場は、将来の宇宙旅行にとって深刻な問題です。
軌道上には、常に何千個もの衛星があります。
デブリを追跡しないことには、衝突を避けることはできません。
1983年には、スペースシャトル・チャレンジャーが宇宙にいる間に、シャトルの窓の1つに、小さなひびが現れました。
それは、軌道を回っている小さな塗料のかけらによって引き起こされました。
もし、シャトルがもっと大きなごみのかけらにぶつかっていたら、宇宙飛行士たちは危険な状態に陥っていたかもしれません。
スペースシャトル・エンデバーが地球に帰還したとき、その機体には、宇宙ごみによってできた小さな穴がいくつも空いていました。
2つの衛星も、大きなごみのかけらとの衝突を避けるために、進路を変えなければなりませんでした。
Section 4
米国宇宙監視ネットワークと NASA(米国航空宇宙局)は、宇宙ごみの最も大きなものを追跡するために協力しています。
例えば、シャトルが軌道上にあるときには、彼らの注意は、進路の障害になるかもしれない近くのごみに向けられます。
もし衝突の可能性がわずかでもあれば、シャトルは、進路を変更しながら加速します。
4インチ(10.16cm)より大きいごみは、およそ18000個あります。
宇宙監視ネットワークは、地球上や宇宙にある何十もの監視用望遠鏡や監視用アンテナを使い、これらのごみをすべてリストにしています。
こうしたかけらはすべて常に動いているので、追跡することは困難を極めます。
Section 5
科学者たちは、次の2つのことを知っておかなければなりません。それは、ごみが今どこにあるのかと、将来どこにあるのかということです。
ごみは北や南、東や西、上や下に動けるので、進路の予測は単純ではありません。
彼らは、近づいてくるかもしれない物体を追跡しながら、常に約4日後の将来を見通しています。
しかし、科学者たちはそれらすべてを追跡することはできません。
それぞれのかけらを1つ1つ見るかわりに、科学者たちは空の一区域を観察し、頭上を通過するかけらの数を数えます。
そうしたわずかな測定をし、コンピューター・プログラムを使うことで、空全体がどのように見えるかを見極めることができるのです。
Section 6
ほかの環境問題のように、宇宙ごみは、細心の注意を払わなければ悪化していくことになります。
将来、おそらくごみのかけらは互いにぶつかって、さらに多くのくずごみができるでしょう。
技術者のチームは長年にわたり宇宙掃除衛星を開発してきました。
しかし、このための技術は非常に高価です。
代わりに、私たちは新たなごみを増やすのをやめるようにするべきです。
例えば、技術者たちは、デブリを最小限に抑えるために、宇宙船の製造方法を変えています。
Section 7
解決には、国際的な協力が要求されるでしょう。
宇宙ごみの危険性を減らす方法のための指針が、すでに承認されています。
環境問題に取り組む国々が集まり、各国が協力して宇宙に送られるごみの量を管理すれば、おそらく問題をコントロールし続けることができるでしょう。