CROWN 2 -Lesson 5
Saving Cherokee ―
チェロキーを救う
You never miss the water til the well runs dry
-Rowland Howard
井戸が干上がるまでは誰も水の有難さを感じない。― ローランド・ハワード
話す人が死んだり現代社会に移行すると、言語は危険にさらされます。 チェロキー語はその(危険にさらされている)言語の一つです。
Section 1
1830年、大体125,000人のネイティブアメリカン(アメリカ先住民)がアメリカ南東部に住んでいました。
しかし、1838年、彼らは西へ移動することを余儀なくされました。
15,000人を超えるチェロキー族は、真冬にオクラホマへ歩いて行きました。
約5,000人が死亡したようです。
彼らの子孫は現在のチェロキー先住民です。
ツァリという名前の指導者のもとにいたチェロキー族は立ち去ることを断りました。
戦いがあり、何人かの兵士が殺されました。
その軍隊はツァリに、降参して軍人の死の代償を払えば、他のチェロキー族はふるさと(生地)に留まることができる、と話しました。
ツァリは降参し、彼の信者が留まるために撃たれました。
彼らの子孫は今日のチェロキー・インディアン・イースタン・バンド(=東部チェロキー族)(EBCI)です。
ツァリは英雄として記憶に残りました。
東部は、彼らの文化を生かし続けるために奮闘してきました。
しかし20世紀の終わりまでに、子供たちはもはやその言語(チェロキー語)を学んでいませんでした。
チェロキーは絶滅の危機に瀕していました。
Section 2
チェロキー語は唯一の絶滅寸前の言語ではありません。
過去1世紀に渡って、約400ヶ国語(3ヶ月ごとに1つ)が失われたと言われています。
今世紀の終わりまでに、世界の6,500の言語の50%が消えてしまうでしょう。
米国とカナダのほとんどすべての少数言語が危険にさらされています。
言語は多くの理由で消えてしまいます。
国の優勢な言語は大抵、巨大な帝国の成り行きです。
ある国が他国の支配権を握ると、敗戦した国は通常、侵略国の言葉を取り入れ、それを公用語にします。
そのため中南米のほとんどの国でスペイン語が使用されています。
公用語を話すことは、仕事、教育そして有利な条件への鍵です。
時々、移民族は成功のチャンスを制限するかもしれないと思うので、子供たちに母国語を教えないことにします。
しかし、ごく少数の人々が話す言語が失われたら本当に問題でしょうか?
たとえあなたがどんなことを考えても、言語の消滅は単に避けられない現実ではないでしょうか?
言語が死ぬことを許さない理由があります。
言語は私たちを他のすべての生き物と違うものにしています。
さらに、独自の文化を保つためには、自分の言語を持っている必要があります。
それは保護されるべきです。
Section 3
言語を失うときはいつでも、私たちは世界を見る特別な方法、つまり独自の文化を失います。
チェロキー語は言語が文化をどのように支えるかを示しています。
それは、植物、動物、および人々に関する古代の知恵を保護しています。
チェロキー語は、植物を特定するだけでなく、それら(植物)が食べるのに危険を伴わないかどうか、そして薬として使うことができるかを伝えます。
チェロキー語には、人々がどのように行動するかを説明する独特な方法があります。
英語では約25%の単語しか動詞ではありませんが、チェロキー語の75%は動詞です。
それらは何が起こるかだけでなく、誰が行動しているのか、そして/または何に作用しているのかを伝えます。
たとえば、「弁護士」と「警察官」という言葉を例として取り上げます。
チェロキーの人たちは、弁護士を「目的をもって意図的に論争する人」、そして警察官を「善のために最終的に悪いことを行った人を捕まえる人」と言います。
書くことは文化を守る一つの方法です。
それがなければ、ひとたび最後の話し手が死ぬと、言語は永遠に失われます。
したがって、1821年にチェロキーの学者であるセコヤによって書記体系が導入されたのは幸いです。
しかし、書面でのみ言語を保護するだけでは不十分です。
言語を生かし続けるためには、人々は話し言葉を通常のコミュニケーション手段として使用する必要があります。
Section 4
>言語学者は、辞書を作ったり、歴史や物語を記録したりすることによって、消滅危機言語を保存するための役割を果たします。
チェロキー・インディアン・イースタン・バンドは、彼らの言語を再び生かすために自分たちの役割を果たしています。
彼らは毎日のコミュニケーションのために、そして科学と数学の議論のためにそれを使用しています。
彼らはチェロキーを救うための野心的なプログラムを持っています。
学校では同化プログラムが開始されました。
高校の授業は現在、チェロキー語で教えられています。
卒業するには、学生はその言語を話す必要があります。
チェロキー語は地元の大学でも提供されています。
チェロキー語は誰もが期待していたより早くIT時代に進出しています。現在、コンピュータプログラムでチェロキー語を使うことができます。
チェロキー文字でメールを送るアプリケーションがあります。
彼らの言語を維持することは、チェロキー語にとって生きるか死ぬかの問題です。
最近チャド・スミスは族長のように言いました。
「わたしたちの遺産を忘れないで下さい。
あなたの子供たちにそれを強く強く伝えてください。
チェロキーの言葉で笑って、話し、もう一度歌いましょう。
私たちの歴史を知り、議論しましょう。
私たちの知恵に従って暮らしましょう。
私たちが人として死なせないようにしてください。
民族として死ぬことは許せません。