わやくの部屋

CROWN 1 -Lesson 2


Going into Space
宇宙に行く

若田光一さんが5歳のときにアポロ11号は月に着陸しました。彼は宇宙飛行士になることを夢見ていました。27年後、彼ははじめて宇宙への旅をしたのです。

Section 1

宇宙へ行くたびに、私は地球に対する愛情を発見します。私は国際宇宙ステーション(ISS)に今までに3回滞在しました。ISSは地球から400キロ上空を回っています。ISSは地球の周りを回るのに90分かかります。45分間は昼間の景色が見え、それから次の45分間は夜の景色が見えます。夜はとても暗いです。星が輝いていて、天の川がどこまでも長く伸びています。私たちの青い惑星、地球は、広々として果てしない宇宙の中でオアシスのように見えます。あなたたちはテレビやコンピューターで、宇宙から見た地球の映像を見ることができます。しかし、そうした映像は実際に宇宙から見た地球の眺めとはまったく違います。(宇宙からは)海や雲、山、川がはっきりと見えるのです。形から日本を確認することさえできます。私には美しいふるさとの惑星があり、とても幸運だと感じます。

Section 2

異なる国出身の宇宙飛行士たちが毎日いっしょに食事をします。そのため私たちはたくさんの異なった宇宙食を味わう機会を得ますが、重力の助けなしで食事をとるのは難しいことです。せんべいを食べると、そこら中に飛んでいってしまうので注意しなければなりません。スープを飲むときはストローを使わなければなりません。宇宙ではお風呂に入ることができません。ただ布で体をふくだけです。寝るときは自分の部屋がありますが、とても小さいです。全体的に見れば、宇宙での生活はとても快適です。私たちは科学実験でとても多忙です。しかし、いくつかのほかの実験の時間もとります。私はカナダの宇宙飛行士と腕ずもうをしてみました。驚いたことに、私たちふたりの体が回転しはじめました。別の実験で、私は書道をしてみました。あまりにたくさんの墨汁(ぼくじゅう)を使ってしまったのですが、ぽたぽた落ちることはありませんでした。私のいちばん好きな実験は「魔法の絨毯(じゅうたん)」でした。私は自分の足にテープを貼って、絨毯にくっつくようにしました。それが魔法のように効きました。私は宇宙空間を飛んだのです。

Section 3

2013年、私は三度目のISSに乗り込みました。私はISSの船長(コマンダー)になるよう頼まれました。船長としての私の仕事は、私たち全員が平穏に過ごすようにすることでした。アメリカ人、ロシア人そしてラトビア人の宇宙飛行士がいました。日本語を話すロボット、キロボもいました。私たちみんなが共に働き、共に話し、188日間をとても込みあった空間の中で生活しなければなりませんでした。私にはただひとつルールがありました。それは、皆ができるだけ一緒にディナーを取らなければならないというものでした。これは、リラックスしその日の仕事やトレーニングのことを話す大切な時間でした。最後にひと言。宇宙へ行くことは恐ろしい経験です。たくさんの危険があります。なぜ私が宇宙へ行くのか不思議に思うかもしれません。私が宇宙へ行くのは、やりがいのある課題だからであり、人類にとって重要なことだからです。世界中から来た宇宙飛行士がいっしょに仕事をしています。この経験を通じて、私は地球の住民としての、私たちに共通の人間性を信じるようになりました。私たちのひとりひとりが宇宙船地球号の乗組員なのだということを忘れないでください。