腹式呼吸の超簡単習得法

さて、これまでの記事で「腹式呼吸」がどれほど魅力的な呼吸法かは分かって頂けたと思いますがその習得は大変難しいです。意識としては吸う時にお腹の下半分を膨らませる事が大切です。

腹筋を鍛える事も効果が無い訳ではないのですが、腹式呼吸において大切なのは、腹筋ではなく「インナーマッスル」を鍛えることです。それが自由に横隔膜を動かす事に繋がり、安定した呼吸を実現するのです。

そう聞くと何やら難解そうですが、ここで紹介するトレーニング法はとっても手軽で確実に腹式呼吸を実感出来るトレーニングです。

ペットボトルトレーニング

これは文字通りペットボトルを用いたトレーニングです。用意する物は空になったペットボトル(1.5Lか2Lのもの)のみです。

①まずペットボトルをくわえずにゆっくりと空気を吐いていきます。大きく息を吐きます。肺の中を空っぽにするイメージで「もうこれ以上は吐けない」というくらいまで吐きます。（すこし苦しいですが、トレーニングですので我慢しましょう）。

②ペットボトルを口にくわえます。ペットボトル内の空気を一気に吸いこみましょう。思いきり吸いこんでしまうのがコツです。

どうでしょう、ペットボトルは潰れたでしょうか？このトレーニングの際は肩を上げ下げしない様に注意して下さい。綺麗にベコっと潰れれば腹式呼吸ができている証拠です。また、このトレーニングを繰りかえし行うことで、確実にインナーマッスルが鍛えられます。

ただ、酸欠には十分注意して下さい。一日５回から１０回ほどで、十分過ぎる程効果が得られます。

このトレーニング法は、私が恩師から教わったものですがトレーニングを行った直後の声量の変化に驚きました。ペットボトルが潰れる音は意外と大きいので、時間と場所には気を使いましょうね笑

言うまでもないですが、腹式呼吸と声量は密接に繋がっています。横隔膜を自在に操るインナーマッスルこそが声量を左右するのです。

この横隔膜のトレーニングに関しては、非常に良い器具が出回っており、私達ボイストレーナーだけでなく、B'zの稲葉さんやMs.OOJAさん等の多くの有名シンガーも愛用しています。

今回紹介したペットボトルの方法や、パワーブリーズを用いた方法は声量アップに直結するので、「声が小さい」「声が通らない」と御悩みのすべての方にオススメ致します！