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研究内容について②

前回、ESの研究内容には「課題」「現状」「研究」「成果」「今後」の5要素が欠かせないという話をしました。しかし、人事研究者に対しては書き方を変えなければなりません。前者には「誰が読んでも分かる様に」、後者には「より深く研究の具体性に言及する」事を意識して下さい。

それでは具体例を示しながら見て行きましょう。



[人事向け]研究内容の書き方

まずは私が某石油会社向けに提出したESより、私の研究内容を示します。

私は計算機による磁性半導体のマテリアルデザインというテーマで研究を行っております。材料開発において、実験による試行錯誤的な方法は必ずしも開発効率が高いとは言えません。というのも試行錯誤にはそれなりのコストと時間、手間がかかるためです。このような問題を解決するために考えられた方法が計算機シミュレーションによるマテリアルデザインであり、これにより金属、半導体などの種々の材料について、様々な元素の組み合わせを行い、物性値を求めることができます。私はこの手法を用いて、エレクトロニクスに代わる次世代デバイスとして期待されているスピントロニクス材料の、計算機を用いた研究をしています。具体的には従来の半導体に磁性を発現させた磁性半導体の物性予測計算を行っており、これにより材料開発において、計算機によりデザインするプロセスを確立するとともに、実際に未来社会のテクノロジーを支える高機能次世代デバイスを提案することを目指しています。

これは約400字程度のものです。最初に自分のテーマを宣言した後は、5要素を①から⑤まで順番に記しています。ただ、③に含まれる「自分の研究のオリジナリティ」についてはそれほど言及していません。人事向けにはあくまでも「分かりやすさ」が大切なのです。そしてどんなに分かりやすく伝えようとしても限界があります。限界に達したら「よく分からないけど、とりあえず凄そうな事をやっているな」と思わせれば勝った様なものです。その為に便利なのが、どこかで聞いた事のあるカタカナ言葉なのです。人事ははっきり言ってカタカナ大好きです。エレクトロニクスとか、そういうミーハー受けする単語を選択しましょう。

面接でもこのESと同じ様な事を話せばまず問題ありません。問題ありませんが、自分であらかじめ質問を予想しておいてください。私の場合ですと、「スピントロニクスってエレクトロニクスと何が違うの?」「具体的にどういうメリットがあるの?」等は答えを考えてから面接に臨んでいました。

また、どんな研究内容であろうと、必ず聞かれる質問があります。そしてそれに対する必勝法もあります。その辺りについてはまた別のコンテンツで話したいと思います。

人事向け研究内容アドバイス

とにかく分かりやすさが最重要

地味な研究でも「如何に凄いか」をアピールする